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更新日:2006.4.01


鉄道における最大接線力制御

研究背景

 近年の鉄道は乗客数の増加に伴い、到達時間の短縮を目指した高速化が進められており、その実現のためには加速・減速性能の向上が必要です。

 鉄道車両の加速・減速性能は車輪とレールの間に働く接線力(粘着力)に依存しており、列車の走行性能を十分に発揮するためには、接線力をあらゆる路面において効率よく利用する必要があります。

 接線力は列車の車輪速度と車体速度の差で定義されるスリップ速度に依存し、ある速度までは接線力が増加し、それ以降は現象に転じると言われていますが、いまだ粘着現象は詳細な解析がなされていません。

 本研究は粘着現象の解明と、それに基づいた接線力の有効利用による運転制御法の提案を目的としています。

最大接線力制御の研究

 レールと車輪との間の摩擦による駆動力(接線力)は一般的にあるスリップ速度(駆動輪速度と列車速度の差)でピークを持ちます。この特性を利用して、接線力の頂点を目指してモータを制御する最大接線力制御を用いることにより、更なる高速走行の実現を目指しています。

走行抵抗推定の研究

 高速化の進む鉄道において、空気力学的問題は大きな障害となっています。本研究室では、走行抵抗の中でも空気抵抗の測定を目的として、従来の惰行法や力行法に代わる新しい走行抵抗推定法を提案しています。


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