Robot Control Simulator(ROCOS)について
1 ROCOSとは
歩行ロボットの研究において、その制御アルゴリズムの検証は、まず簡略化され
たシミュレーションによって行われ、その後、実機による実験によって行われる
ことが多い。これまでの2足歩行のシミュレーションによる研究は路面との衝突、
摩擦を考慮せずに行われてきたが、本研究室では路面との衝突、摩擦を考慮した
3次元シミュレータを開発してきた。それがROCOSである。
2 現在行っているシミュレーション
現在本研究室で行っているシミュレーションは、高速歩行の研究と、ジャンプの研究である。
2.1 高速歩行の研究
本研究では歩行速度を1.0m/sを目標とした2足歩行ロボットの歩行を精密な3次
元ダイナミックシミュレーターで検証している。
ちなみに人間の歩行速度は、通常およそ1.1m/s$\sim$1.4m/s(4km/h$\sim$5km/h)といわれている。ロボットの足の長さは60cmあり、人間の足の長さを85cmと考えて計算し、そこで目標歩行速度を1.0m/sとした。
歩行速度が上がるにつれて起こる問題点の一つにヨー軸回りのモーメントが大きくなり歩行が不安定に
なる。本研究ではこの歩行速度をあげていく中で起こるヨー軸回りのモーメントを腕を振ることによって補償する。
2.2 走行の研究
本研究では3次元の2足ロボットのモデルを用いて走行を目指している。
制御方法は、インピーダンス制御を用いてる。簡略化したモデルを用いて跳躍(走行)に必要な
力積を求め、ロボットの力センサーから得られた力積と比較しインピーダンスゲイン
を調整することにより、安定な跳躍(走行)を行わせる。